2005年 06月 10日
伝送交換設備及び設備管理平成12年度第2回問5
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(1)マイクロ波固定通信で用いられているアンテナ
〔マイクロ波固定通信で用いられているアンテナに要求される特性〕
・鋭い指向性…他ルートからの干渉を軽減するために必要な性能
・高い利得…無線装置の送信出力を低くするために必要な性能
・限られた帯域での良好な周波数特性…限られた周波数帯域でより多くの情報を伝送するためや、降雨時の雨滴による影響にも必要とされる性能
*定番となりつつある問題
「アンテナに要求される三つの特性は、鋭い指向性、高い利得、限られた帯域での良好な周波数特性」
と覚えておこう(´・ω・)ノ
パラボラとカセグレンとホーンリフレクタしか出ない。
●パラボラアンテナ…一番シンプル
導波管と反射器から構成
●カセグレンアンテナ…反射器が2つになっていて矢印の数が増えている
導波管と2つの反射器から構成
●ホーンリフレクタアンテナ…ポップコーンの包みみたいな形
反射器と平面波、球面波から構成
アナログ方式→ディジタル方式の更改に伴って、
・評価値が改善される要素→減衰ひずみ、群遅延ひずみ
・評価値が新たに加わるか又は悪化する要素→量子化雑音
*ということは残りの選択肢から推測すると、伝送遅延は発生してしまう、伝送損失は特に関係ない(発生しない)ということか
〔マイクロ波固定通信で用いられているアンテナに要求される特性〕
・鋭い指向性…他ルートからの干渉を軽減するために必要な性能
・高い利得…無線装置の送信出力を低くするために必要な性能
・限られた帯域での良好な周波数特性…限られた周波数帯域でより多くの情報を伝送するためや、降雨時の雨滴による影響にも必要とされる性能
*定番となりつつある問題
「アンテナに要求される三つの特性は、鋭い指向性、高い利得、限られた帯域での良好な周波数特性」
と覚えておこう(´・ω・)ノ
アンテナの放射特性というと、一般的に指向性を表していると思うのです。そうすると、(ア)の解答が⑪(鋭い指向性)とすると、(イ)とダブってしまうような気がします。・アンテナの基本構成から名称を答える問題
私は、⑨(限られた帯域での良好な周波数特性)が答えではないかと思っています。
調べて見ました。
マイクロ波固定通信に用いられるアンテナに要求されること。
・ルート間干渉をなくすための鋭い指向性
・高い利得
・広い帯域にわたり良好な入力インピーダンス特性
・高い交差偏波識別度
と、いうことで、問5(イ)は⑤でも⑨でもなく、③になりそうです。
高い交さ偏波識別度では、次の文章との整合が良く分からなかったので、私も調べてみました。
電子情報通信学会のアンテナ工学ハンドブックの地上固定通信用アンテナの項目の見通し内通信用アンテナのところで、
“周波数を有効に利用するため、直交する偏波を用いて同一周波数帯域幅での伝送容量を増加させる場合には、アンテナの交差偏波識別度は、十分大きいことが必要である”
とありました。これより、③(高い交差偏波識別度)が正解のように思われます。
ただ、この解答ですと、“限られた周波数帯でより多くの情報を伝送するため”という文章とは整合しますが、“降雨時の雨粒による影響にも必要とされる”という文章との整合性が良く分かりません。
>“降雨時の雨粒による影響にも必要とされる”という文章との整合性が良く分かりません。
高い交差偏波識別度が要求される理由は、雨粒が垂直方向に長い楕円形状であることから、電波が雨粒を通過する際に直交偏波の垂直成分と水平成分の間に位相差を生じてしまうからだと思います。
交さ偏波識別度(XPD)は周波数の高い(波長の短い)電波が降雨の中を通過するときに、雨粒が楕円形のため長軸側を通過する偏波と短軸を通過する偏波との間に位相差が生じ楕円偏波に変換されてしまうため受信側での交さ偏波識別度が低下します。
交さ偏波識別度の良いアンテナとは基本的には製造誤差(なめらかな曲面になるよう)の少ないアンテナです。
パラボラとカセグレンとホーンリフレクタしか出ない。
●パラボラアンテナ…一番シンプル
導波管と反射器から構成
●カセグレンアンテナ…反射器が2つになっていて矢印の数が増えている
導波管と2つの反射器から構成
●ホーンリフレクタアンテナ…ポップコーンの包みみたいな形
反射器と平面波、球面波から構成
ホーンリフレクタアンテナは、どのような場所で、どのような用途に使用されているのでしょうか?(2)電話網の伝送品質を評価するために用いられる要素
このタイプのアンテナは、かなり街にあふれているのではないかと思います。
教科書の形は原理そのものですが、実際はドームが覆っていたりして、普通のパラボラのように見えたりします。
電話局の屋上に太鼓(横からみると、ちょっとラッパ型)みたいなアンテナがあれば多分ホーンリフレクタか、その変形(一次放射器としての利用)だと思います。
街中で見かけるアンテナの内、公官庁、各自治体、電力会社等で使用している殆どがパラボラアンテナです。
他方、電気通信事業者の設置(NTT等)するアンテナはホーンリフレクタアンテナが多いようです。
形状は、昔のものより垂直方向が大きくないのと開口面が円形のため遠方から見るとパラボラアンテナと同じように見えます。
小型のホーンリフレクタアンテナは据付時に取付柱が不要にすることもできるため、高層ビルの
屋上付近の平面部への取付が可能となり、よく使用されているのを見かけます。
最近では通信回線の大容量化に伴い、160AM以上(128QAM、256QAM等)はSDが標準と
なるので、大型のホーンリフレクタアンテナは使用する機会が減ったようです。
その他、街中の22GHz加入者無線はパラボラアンテナが多いようです。
アナログ方式→ディジタル方式の更改に伴って、
・評価値が改善される要素→減衰ひずみ、群遅延ひずみ
・評価値が新たに加わるか又は悪化する要素→量子化雑音
*ということは残りの選択肢から推測すると、伝送遅延は発生してしまう、伝送損失は特に関係ない(発生しない)ということか
(キ)に関しては、A,Bのひずみ関係は再生中継で改善できそうです。
Cの伝送遅延に関しては、伝送媒体依存なので、再生中継で改善できるとは思えません。また、調べてみてもデジタル通信が雑音に強いという文はあっても伝送遅延に強いという文は出てきませんでした。リアルタイム通信で遅れてきた信号を元に戻すのは不可能ではないでしょうか。
(ク)に関しては、
伝送損失は、大幅に低減できると文献にありました。
量子化雑音は、新たに出てきます。(多分間違える人はいないでしょう)
群遅延ひずみは、(キ)で改善されるとしたら悪化はしないでしょう。
鳴音は、デジタルでは、発振考えなくていいでしょう。
(2)iのコメント
減衰歪みですが、伝送路の伝送損失が周波数に対して一定で無いため起こるものです。これは伝送路の濾波器等により発生します。
群遅延ひずみは位相ひずみともいい、位相特性が周波数特性に対して直線的で無いため、周波数によって伝送時間が異るために起こるものです。これも伝送路の濾波器等により発生します。
上記いずれもアナログ伝送路に深く関係するものです。
(2)iiのコメント
伝送損失は区間当たりの損失ですから伝送路の途中がディジタルの場合改善されます。
鳴音は、電話回線は2線式ですがアナログ方式では局間が4線式となるため、この2線式から4線式に変換するためにハイブリットトランスを用います。このトランスの漏れにより発信状態になる現象をいいます。
キについては、④か⑦のどちらかだろうと思います。
問題になりそうなのは「伝送遅延」ですが、この「遅延」というのがどうしてもひっかかって、④にしました。
もしこれが「伝送品質」なら⑦としたと思いますが、減衰と遅延とはすこし違う話かな、と解釈しました。
クは「量子化雑音」は間違いないところですね。
by 9denki
| 2005-06-10 18:51
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