2005年 12月 30日
架空線路構造物の構成
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〔電柱の適用標準〕
・塩害や化学腐食のおそれのある地域、海岸埋立地や泥炭地等の腐食土地域→コンクリート柱
・直流電鉄軌条から約1km以内の地域で電食の影響を回避する→コンクリート柱
・電食・腐食土地域や塩害・化学腐食のある地域で、車両等を設置して機械力が使用不可能な場合→それぞれAE柱・UC柱
コンクリート柱は重量が重く、建柱には機械力を必要とする
→狭あいな場所で、電食の恐れがあるときには複合柱を使用している。
複合柱:コンクリート台+AE柱・UC柱
AE(Anti-Electric)→電食対策
UC(Un-Corrosion)→腐食対策
・電柱の設計荷重の決定の際の考慮
中間柱→柱体及び線条に加わる風圧荷重
引留め柱及び曲柱→線条等により加えられる不平衡荷重(まっすぐじゃないってこと)
〔電柱の腐食劣化〕
・コンクリート柱では、材料に発生している応力と環境の影響に伴い、腐食により発生した水素の作用によって、遅れ破壊といわれる鉄筋が経年的に破断する現象が生ずることがある。
・コンクリート柱では、海岸地帯での塩害、温泉地での酸性土壌によるコンクリート劣化や排流器からの電流の流入によるコンクリート脆化等の劣化が生ずることがある。
・鋼管柱では、湿った土壌中で腐食が発生し、中でも臨海低湿地や元水田、側溝周辺などで激しい腐食が認められる。
・鋼管柱では、張り紙防止シートや番号札の裏側で、腐食性のあるニトリルゴム系接着剤が使用されると腐食が発生することが多い。
・普通土質において階段丸穴式で掘削すると、十分に埋め戻しを行っても原地盤と同等に復旧することが難しいため、根かせ等を設置し、地盤支持力の低下を補う
適用する土質 電柱の根入れ長 条件
通常の地盤 柱長×1/6 最小限度(1.2m)、最大限度(2.5m)
軟弱な地盤 柱長×1/5 根かせ等の設置、砂、砂利、石等を混ぜ合わせてつき固める
硬岩盤地 柱長×1/12 コンクリート根固めを行う
〔下部支線〕
・下部支線は、一般には支線アンカが多用されるが、埋設物を破損するおそれのある場合や打込みが困難な土質においては支線ブロックが用いられる。
●支線アンカ方式…抵抗板と安定板により土地抵抗を確保する
●支線ブロック方式…コンクリート製のブロックを地中に埋没することにより土地抵抗を確保する
・岩盤圧縮強度が十分に高い場合は、下部支線としてスパイキボルトを用いることが可能である。
・単独柱においては、一般に実験結果等から不平衡荷重の9/10を支線が分担し、共架柱においては、電気設備の技術基準の解釈についてにより、水平分の不平衡荷重をすべて支線が担っている
〔鋼より線等〕
●亜鉛めっき鋼より線:亜鉛めっき鋼線を素線として均一に撚り合せたもの
・腐食のおそれの無い地域では、スパン長やケーブル重量などに応じて線種を選択して用いられている
・金物類に比べめっきが薄く腐食地帯で使用不可
・つり線には亜鉛めっき鋼撚り線などが用いられ、架渉スパン長、ケーブル重量などに応じた設計荷重の線種が選択される
●アルミ防食鋼より線:アルミ被覆鋼線をより合わせたもの
・海岸地帯、工業地帯、温泉地帯などの金属腐食の激しい地域で使用されている
●高耐食鋼より線:亜鉛-アルミニウム合金をめっきした鋼線をより合わせたもの
・優れた耐食性を有するため、すべての地域で使用することが可能
〔架空線路の構成〕 普通地盤における根入れ長≧全長の1/12
軟弱地盤における支線を取り付けた電柱においては、電柱の沈下を防止するため、下駄の設置などを行う
〔架空構造物の設計荷重〕
・電柱に加わる荷重は、つり線などの張力、風圧荷重、垂直荷重に大別され、一般に垂直荷重については、電柱自身の圧縮強度で十分に耐えられる
・中間柱については、一般に風圧荷重が強度上の問題となるため、甲種、乙種等風圧荷重適用地域を分類し、電柱やケーブルの垂直投影面積などから算出して設計荷重を決定する
・引留柱においては、つり線の破壊風圧荷重をつり線に加わる張力の最大値として不平衡荷重の算出を行い、この荷重を電柱及び支線により負担させる
〔電柱共架〕
●共架:通信事業者のケーブルなどと、低圧、高圧及び特別高圧の電力線を同一の電柱に設置すること
●添架:通信事業者のケーブルなどと、他事業者の電話、有線放送、CATV用ケーブルなどの弱電流電線を同一の電柱に設置すること
・一般的な共架用電柱における占用位置は、下部側より、通信事業者設備、添架事業者設備、電力用保安通信線、低圧配電線、高圧配電線の順番となっている
・総務省の「公益事業者の電柱・管路等使用に関するガイドライン」には、設備の所有者が認定電気通信事業者に設備の一部を提供する際に、双方が遵守すべき標準的な取扱方法が、取りまとめられている
〔架空構造物の安全率〕
●安全率:荷重見積りの不確定性、応力計算の近似性、部材の不均一性、腐食磨耗や疲労作用などの不確定要素を考慮し、部材の許容応力を設計荷重で除したもの
安全率=許容応力/設計荷重
・電柱が倒壊しないためには、水平荷重による電柱への曲げモーメントに対し、地盤が十分な抵抗モーメントを有し、傾斜角が過大にならないことが必要である
・電柱が安全であるためには、「電柱にかかる水平荷重による曲げモーメント<その電柱の許容曲げモーメント」
・電気設備の技術基準の解釈では、鉄筋コンクリート柱に対して、設計荷重の2.0倍の荷重を加えたとき、これに耐えることを求めている
〔ケーブルの架渉方法〕
●一束化:複数の共架電線を同一ポイントに吊架して設置する方法
・吊架用線とスパイラル状のハンガーを先に設置し、電線類を後から架渉する方法などがある
・塩害や化学腐食のおそれのある地域、海岸埋立地や泥炭地等の腐食土地域→コンクリート柱
・直流電鉄軌条から約1km以内の地域で電食の影響を回避する→コンクリート柱
ただし、一般に電食調査対象区間は軌条の両側2km以内または2から4km以内としているので電食の恐れがあればこの区域でも木柱、コンクリート柱、継柱が適用されることもある。・一般地域→経済性を判断し、鋼管柱
継柱とは、コンクリート台にAEポール、UCポールを載せた構造である。一般にコンクリート柱より軽量。
一般的にはコンクリート柱。
ただし、車両等の機械力を使用しなければ建柱不可能。
したがって、車両が入らない場所等での建柱は木柱か継柱。
直流電気鉄道近傍ではコンクリート柱が一般的であるが、コンクリート柱は建柱に機械力を要するため(重いから)、車両、重機が入れない場所で電食の恐れがある場合は継柱を用いるのが普通。
建設コストは材料代と施工費(人件費)の兼ね合いで決まるからな・電食・腐食土地域や塩害・化学腐食のある地域で、車両等を設置して機械力が使用可能な場合→コンクリート柱
でもまぁ安いかな
鋼管柱は地際が10cmぐらいだし重量も100kgほどだから場所をとらないし人力施工が可能だから一番扱いやすいのはたしかだな
一般的に鋼管柱は量産に向くためコンクリート柱より経済性に勝ると言えると思う。
・電食・腐食土地域や塩害・化学腐食のある地域で、車両等を設置して機械力が使用不可能な場合→それぞれAE柱・UC柱
コンクリート柱は重量が重く、建柱には機械力を必要とする
→狭あいな場所で、電食の恐れがあるときには複合柱を使用している。
複合柱:コンクリート台+AE柱・UC柱
AE(Anti-Electric)→電食対策
UC(Un-Corrosion)→腐食対策
・電柱の設計荷重の決定の際の考慮
中間柱→柱体及び線条に加わる風圧荷重
引留め柱及び曲柱→線条等により加えられる不平衡荷重(まっすぐじゃないってこと)
〔電柱の腐食劣化〕
・コンクリート柱では、材料に発生している応力と環境の影響に伴い、腐食により発生した水素の作用によって、遅れ破壊といわれる鉄筋が経年的に破断する現象が生ずることがある。
・コンクリート柱では、海岸地帯での塩害、温泉地での酸性土壌によるコンクリート劣化や排流器からの電流の流入によるコンクリート脆化等の劣化が生ずることがある。
・鋼管柱では、湿った土壌中で腐食が発生し、中でも臨海低湿地や元水田、側溝周辺などで激しい腐食が認められる。
・鋼管柱では、張り紙防止シートや番号札の裏側で、腐食性のある
ニトリルゴム系接着剤は腐食しないために使う。〔電柱の建柱方法〕
・普通土質において階段
丸穴式はアースオーガーというドリルで掘削(穴を開ける)して電柱をそこの穴に放り込むから、周りの土を痛めないので根かせがなくてもいいのだ。・土質と根入れ長の関係
段掘り式(正式名称だったかどうかは忘れたスマン)は人力で穴を掘るため、掘り進むほど人が中で作業できるよう穴が大きくなる(1m×1m程度)ので埋め戻した時に、土が柔らかいので安定させるために根かせを取り付けるのだ。
適用する土質 電柱の根入れ長 条件
通常の地盤 柱長×1/6 最小限度(1.2m)、最大限度(2.5m)
軟弱な地盤 柱長×1/5 根かせ等の設置、砂、砂利、石等を混ぜ合わせてつき固める
硬岩盤地 柱長×1/12 コンクリート根固めを行う
〔下部支線〕
・下部支線は、一般には支線アンカが多用されるが、埋設物を破損するおそれのある場合や打込みが困難な土質においては支線ブロックが用いられる。
●支線アンカ方式…抵抗板と安定板により土地抵抗を確保する
●支線ブロック方式…コンクリート製のブロックを地中に埋没することにより土地抵抗を確保する
・岩盤圧縮強度が十分に高い場合は、下部支線としてスパイキボルトを用いることが可能である。
スパイキボルトって何(´・ω・)?・平坦地において、電柱への支線の取りつけ角度が鋭角(電柱を基準に角度0に近づく)になるに従い、下部支線の抜け上り及び電柱の沈下等の影響が大きくなるため、注意が必要である
>スパイキボルト
既設のコンクリート壁なんかに(ケーブル配線用)ラックを取り付ける時に使う金具だな
・単独柱においては、一般に実験結果等から不平衡荷重の9/10を支線が分担し、共架柱においては、電気設備の技術基準の解釈についてにより、水平分の不平衡荷重をすべて支線が担っている
〔鋼より線等〕
●亜鉛めっき鋼より線:亜鉛めっき鋼線を素線として均一に撚り合せたもの
・腐食のおそれの無い地域では、スパン長やケーブル重量などに応じて線種を選択して用いられている
・金物類に比べめっきが薄く腐食地帯で使用不可
・つり線には亜鉛めっき鋼撚り線などが用いられ、架渉スパン長、ケーブル重量などに応じた設計荷重の線種が選択される
●アルミ防食鋼より線:アルミ被覆鋼線をより合わせたもの
・海岸地帯、工業地帯、温泉地帯などの金属腐食の激しい地域で使用されている
●高耐食鋼より線:亜鉛-アルミニウム合金をめっきした鋼線をより合わせたもの
・優れた耐食性を有するため、すべての地域で使用することが可能
〔架空線路の構成〕
軟弱地盤における支線を取り付けた電柱においては、電柱の沈下を防止するため、下駄の設置などを行う
〔架空構造物の設計荷重〕
・電柱に加わる荷重は、つり線などの張力、風圧荷重、垂直荷重に大別され、一般に垂直荷重については、電柱自身の圧縮強度で十分に耐えられる
・中間柱については、一般に風圧荷重が強度上の問題となるため、甲種、乙種等風圧荷重適用地域を分類し、電柱やケーブルの垂直投影面積などから算出して設計荷重を決定する
・引留柱においては、つり線の
電柱は風圧荷重だけ・単独柱における電柱と支線による水平荷重の分担率は、一般的に電柱10%、支線90%とされている
〔電柱共架〕
●共架:通信事業者のケーブルなどと、低圧、高圧及び特別高圧の電力線を同一の電柱に設置すること
●添架:通信事業者のケーブルなどと、他事業者の電話、有線放送、CATV用ケーブルなどの弱電流電線を同一の電柱に設置すること
・一般的な共架用電柱における占用位置は、下部側より、通信事業者設備、添架事業者設備、電力用保安通信線、低圧配電線、高圧配電線の順番となっている
・総務省の「公益事業者の電柱・管路等使用に関するガイドライン」には、設備の所有者が認定電気通信事業者に設備の一部を提供する際に、双方が遵守すべき標準的な取扱方法が、取りまとめられている
〔架空構造物の安全率〕
●安全率:荷重見積りの不確定性、応力計算の近似性、部材の不均一性、腐食磨耗や疲労作用などの不確定要素を考慮し、部材の許容応力を設計荷重で除したもの
安全率=許容応力/設計荷重
・電柱が倒壊しないためには、水平荷重による電柱への曲げモーメントに対し、地盤が十分な抵抗モーメントを有し、傾斜角が過大にならないことが必要である
・電柱が安全であるためには、「電柱にかかる水平荷重による曲げモーメント<その電柱の許容曲げモーメント」
・電気設備の技術基準の解釈では、鉄筋コンクリート柱に対して、設計荷重の2.0倍の荷重を加えたとき、これに耐えることを求めている
〔ケーブルの架渉方法〕
●一束化:複数の共架電線を同一ポイントに吊架して設置する方法
・吊架用線とスパイラル状のハンガーを先に設置し、電線類を後から架渉する方法などがある
by 9denki
| 2005-12-30 04:48
| 線路設備及び設備管理