2006年 05月 11日
平衡対ケーブルの特性
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〔市内メタリック加入者線路方式とその適用〕
┌き線線路
市内加入者線路(網構成上の用途)┤
└配線線路
●き線線路:最寄りの設備センタ~配線区画の配線
●配線線路:配線区画内の加入者宅までの配線
┌とう道方式区間
┌地下線路方式+管路方式区間
市内加入者線路(線路形態)┤ └直埋設方式区間
└架空線路方式
●架空線路方式:ケーブルを電柱に架渉するもの
・一般にケーブル対数又はケーブル条数が少ない場合に用いられ、通常、最も経済的な方式である
・加入者線路では配線や建設が容易であるなどの理由から、主に配線ケーブル区間に適用されている
●地下線路方式
・PECケーブルなどの多対ケーブルを布設する区間に適用されている
〔平衡対ケーブルの故障探索〕
・CCPケーブルの故障には、地気、ケーブル浸水などによって生ずる混線、絶縁不良などがある。これらの故障時には、絶縁抵抗計などでその状況を判断し、次に携帯試験器などによって故障位置の測定が行われる
・地下ケーブルなどの浸水故障時の浸水位置の測定方法として、測定端から被測定ケーブルにパルスを送り出し、故障点から反射してくるパルスを受信して、浸水位置を表示する浸水障害測定器による方法がある
・メタリックケーブルでは、断線、地気、混線、絶縁不良などが発生し、通信の途絶や雑音などの故障を起こす原因となる
┌切分け探索方法
故障探索┤ ┌線路測定器などで線間の静電容量を測定し断線距離を推定する方法
└遠隔からの測定器による電気的測定法┤
└TDR法
切分け探索方法…現地に赴いてケーブル外被を切開き、その上部(設備センタ側)又は下部(加入者側)のいずれの方面に故障があるかの判別を行う
TDR法…パルス試験器により断線箇所からのパルスの反射波を受信し波形解析する
(参考)TDR法
「TDR法は、1MHz~30GHzまでのきわめて高い周波数領域を測定することができる手法である。TDR法では試料に直流ステップパルスを入射させる。このとき、入射波と試料から戻ってくる反射波の差には試料の誘電率の情報が含まれている。そこで反射波を時間域に対し測定し、入射波と反射波の差をラプラス変換することで複素誘電率を得ることができる。」
〔平衡対ケーブルの心線の撚り合わせ〕
┌対撚り
心線の撚り合せ方法+星カッド撚り
└DMカッド撚り
●対撚り:対を構成する2本の心線を対称に撚り合わせたもの
●星カッド撚り:対を構成する2心線が対角線上に位置するように4本の心線を撚り合わせたもの
・対撚りと比較して、絶縁被覆の材質と厚さが同じであれば静電容量が小さくなるため、減衰量を小さくできる
・同一の減衰量にすれば、材質が同じ絶縁被覆を薄くできるため、対撚りに比較してケーブル外径を小さくできる
・撚り合わされた対又はカッドは、ケーブル化する過程で更に撚り合わされてユニット状に集合される
●DMカッド撚り:対撚りした2対を更に撚り合せる方法
・星カッド撚りと比較してケーブル外径が大きくなる
ケーブル外径の大きさ…星カッド撚り<対撚り<DMカッド撚り
┌S撚り
┌撚りの回転方向┤
ユニットの撚り合わせ方法┤ └Z撚り
└撚りの回転方向をあるピッチで交互に反転させるSZ撚り
●SZ撚:電線の長さ方向に撚りが左撚(Z撚)、右撚(S撚)と交互に繰返される撚り方法
・短いピッチで撚り方向を反転させる撚り方
〔星形カッド構造のケーブル〕
・ケーブル心線のカッドくずれが生ずると、
→回線A(心線1と心線2で構成される回線)の磁束の変化により、回線B(心線3と心線4で構成される回線)に発生する誘導起電力が心線3と心線4とで異なるため、漏話電流が発生する
→心線1と心線3の心線間、心線1と心線4の心線間の静電容量が異なり、心線1からの静電結合により、心線3と心線4に流れる電流は等しくならず、それぞれの電流の差が漏話電流となる。
・一般に、星形カッドでは、「心線1と心線3の心線間隔=心線1と心線4の心線間隔」なので、それぞれの静電容量は等しくなる
→理論的に心線1から静電結合により心線3と心線4に流れる電流は互いに打ち消しあい、静電結合による漏話は発生しない
〔平衡対ケーブルの心線絶縁〕
・絶縁された心線は、対撚りまたはカッド撚りされている
・紙絶縁は吸湿による絶縁低下があるため、外被として非透湿性である鉛又はスタルペスシースを施してケーブル化されている
┌塗装法
・PEF絶縁の製造法┤
└押し出し法
●塗装法:PEに溶剤を加えて加熱し導体に塗布した後、溶剤を除去白化させ高温で気泡を発生させる方法
●押し出し法:PEに発泡剤を加えて調整した混和物を押し出し機に入れて加熱、加圧し、導体上に発泡被覆する方法
●二層絶縁:PEF絶縁の外部をPE絶縁で被覆することにより、PEF絶縁とPE絶縁のそれぞれの特徴を生かしたもの
・難燃性及び機械的特性を高めたもの
・配線ケーブル、とう道などに適用される
・被覆厚が同じなら、充実PEより静電容量を小さくできる
→高密度多対ケーブルの心線の絶縁材料として適している
・発泡率を高める(泡の量が増える)ほど比重、誘電率を低くできるが、絶縁被覆としての機械的強度は低下する
●FRPE(難燃ポリエチレン):可燃物であるPEに水酸化金属を混入することにより、燃焼時にハロゲンガス等の有害ガスが発生しないようにした絶縁材料
・PEFと比較して難燃性に優れている
(参考)鉛やハロゲンを含まないTSUKOのエコケーブル
「難燃ポリエチレンFRPE(Flame Retardant Poly Ethylene)を使用したエコケーブルは次のような特徴があります。
・燃焼時に有害なハロゲン系ガスが発生しません。
・埋設時に、有害な鉛の溶出がありません。
・ビニルと同等な難燃性(JIS C 3005 60度傾斜試験)を有しております。」
●PVC(ポリ塩化ビニル)
・PEと比較して誘電率が大きく、絶縁特性も劣る
・難燃性(耐燃性に優れる)
・色別するための表面着色が容易
→ユーザ宅内のケーブル、局内ケーブル等の絶縁材料として使用される
「■ ポリ塩化ビニール (塩ビ) (Polyvinyl Chloride,PVC)
1.特性
(1)透明で、硬質PVCは強靭であるが、可塑剤を加えることにより軟質にすることができる。
(2)加熱すると脱酸性し、黒化する。
(3)ケトン系溶剤などに溶ける酸,アルカリに耐える。
(4)難燃性で誘電率が大きく、高周波溶着ができる。
(5)バイルシュタイン反応をする(銅と熱すると緑色のえん色反応を示す)。
(6)耐候性にすぐれる。
(7)硬質は分子量が小さく、熱安定が悪い。 軟質は分子量の高いものを用いる。」
〔平衡対ケーブルの外被〕
●ポリエチレン(PE)
・炭化水素が主体なため、紫外線等によって機械的、物理的特性が劣化する
→プラスチックケーブルの外被に用いる場合はカーボンブラックが添加されている
・製造時に断面方向及び長さ方向ともに均一性の制御が容易であり、心線間の幾何学的な位置関係を正しく保つことができることから曲げ特性が優れている
・浸水してもすぐには絶縁低下を起こさない
●アルペスシース:アルミニウムテープをケーブル心線束の外側に添わせ、その上にPEを被覆したもの
・可とう性を良くするために、アルミニウムテープにヒダが付けられている
●ラミネートシース(LAP):アルミニウムテープの上に接着層を介してPEを被覆し、アルミニウムテープとPEシースを一体化したもの
・気密性、機械特性ともにスタルペスシースと同程度の特性を持っている
・ガス保守を行う場合や透湿を問題とする場合に用いられる
(参考)電話用ケーブル
「ラミネートシースは、ケーブル心上に片面に特殊な接着性のよい樹脂を接着したアルミテープ(ラミネートテープという)をアルミ面を内側にして縦に包み、その上からポリエチレンを被覆したもので、アルミテープとポリエチレンシースが接着した構造になっています。」
●CCP-JFケーブル:心線絶縁にPEを使用し、外被はラミネートシース構造で、外被損傷やピンホールによる回線故障を防止するために混和物を充填したもの
・CCPケーブルの空隙に防水混和物を充填し、ケーブル内への浸水と水走りを防ぐ
・主に地下配線ケーブルに使われる
●CCP-HSケーブル:ケーブル心線束の外側をステンレスで覆い、その上にPEを被覆したもの
・門歯でケーブル外被などをかじるげっ歯類や鳥類などの生物被害によるケーブル故障対策用
・銃砲による被害が予想される架空区間には、LAP外被のアルミニウムの代わりにステンレスを用いた高強度外被ケーブルが適用される
(参考)19.ケーブルの外装 (PDF形式、313KB)
「ステンレスラミネートシースケーブルは,鳥虫獣害対策用に開発されたステンレスラミネートシースを有するケーブルの総称です。別名HSケーブル(High Strength Sheathケーブル)とも呼び,以下に示す構造および特長を有します。
このシース構造は,ケーブル心上に厚さ約0.1mmのステンレスラミネートテープを縦添え成形し,波付加工(コルゲート)を施し,ポリエチレンを被覆します。
特長としては鼠,キツツキ等の鳥虫獣害に対し極めて有効でしかもステンレステープが高強度でサビも発生しません。又タフレックスがい装に比べて細径,軽量です。」
●PECケーブル
・ガス保守を行うPECケーブルの外被構造は、布設時及びガスの内部圧力などに対する機械的強度の確保や、PE外被からの透湿を防止する目的などから、PEの内側に金属テープを接着したラミネートシース(LAP)が採用されている
(参考)市内外線路用の電線の種類
「従来使用されていた紙絶縁のスタルペスケーブルに代る着色発泡ポリエチレン絶縁ラミネートシースケーブルで、絶縁体外径の細径化による多対化、着色発泡ポリエチレン絶縁・10Pサブユニット構造の採用による建設、保守性の向上および絶縁体のプラスチック化による漏話向上をはかった新しいケーブルです。
PECとは、Colour Coded Foamed Polyethylene Insulated Conductor Cableの略称で、シースにはラミネートシースを用いています。」
●ESケーブル:雷害の多い地域や高圧の電力ケーブルと併設される電磁誘導対策用のケーブル
・外被構造…心線束)波付アルミニウム)ポリエチレン)電磁軟鉄テープ)ポリエチレン
・テンションメンバ…金属を使用せずFRPを使用している
〔メタリック平衡対ケーブルの架空線路及び地下線路〕
┌架空線路設備
線路構造物┤
└地下線路設備
架空線路設備…通信回線を構成するケーブル、これを支持する電柱、支線、つり線などの支持物並びにそれらの付属物
└ケーブル…架空配線ケーブルとして二層絶縁構造を用いたCCPケーブル
┌つり線を電柱に留め、これにケーブルリングなどでケーブルを架渉するもの
架渉の形態┤
└つり線とケーブルが一体となったSSケーブルを用いる方法
(参考)電話用ケーブル
「架設の作業を簡単にするために、プラスチック通信ケーブルにプラスチック被覆のつり下げ用鋼線を添えたケーブルが使われています。プラスチックケーブルは軽いので電柱の間隔を広くでき、既設の電柱に添架することもできます。Self‐supportingケープルの頭文字をとりSSケーブルと称しています。」
地下線路設備…管路、マンホール、ハンドホール、とう道
├設備センタからき線点までの地下き線ケーブル…新たにケーブルを布設する場合はPECケーブル
└とう道部…大きな空間に多条数のケーブルが収容され、火災発生時の延焼被害を抑えるため、PE(ポリエチレン)に水酸化金属を混入した難燃PEを外被に用いたケーブル
〔平衡対ケーブルの構造と特性〕
・集合された心線外部に施されるケーブル外被の機能は、外力から心線を機械的に保護し、心線の電気的特性の劣化を防止すること
・電磁誘導対策として、ケーブル心線の周りに電磁軟鉄テープなどを施したケーブルがある。
(参考)メタル導線間の誘導現象
「 送配電線からの電磁誘導対策として用いられている電磁誘導遮蔽ケーブルは上述した電磁遮蔽の原理を活用したものですか?
その通りです。メタル通信線束を円筒アルミニウムで覆いその上を電磁軟鉄テープ螺旋巻きした外被構造を有する通信ケーブルのことです。」
〔ケーブルの温度変化に対する影響〕
・架空ケーブル及び地下管路ケーブルのうち、特に橋梁添架管路区間等、温度変化の激しい区間では、ケーブルの温度伸縮によりケーブル接続部が破損する
防止策:地下管路ケーブルの接続部に、ケーブルの伸縮を吸収するための伸縮見合い(スラック)を設ける
(参考)技術資料
「屋外に布設されたケーブルがヒートサイクル(自然環境下の温度変化の繰り返し)で生じる伸縮応力を緩和する対策として,ケーブルにスラック(たるみ)やオフセットを取る方法を採用します。」
●凍結現象:寒冷地で、スラブ下越し、引き上げ点等の管路が大気中に露出している箇所で管路内溜水が凍結するときの凍結圧により、管路内部のケーブルを圧壊する現象
・管路内面部から中心部へ進行する
・凍結によって発生するメタリックケーブルの回線故障は、混線、地気
防止策:管路内に、ケーブルと一緒にPEパイプを布設し、凍結圧をPEパイプで吸収する(PEパイプ挿入工法)
(参考)日通電/製品案内/押出製品
凍結故障防止用PEパイプは、ケーブル外被と同品質のポリエチレンを使用し、(1)中空部と(2)シール部からなるパイプ状のもので、ケーブルとともに管路に挿入されます。寒冷地では、外気にさらされている橋粱添架、およびケーブル引上点などの管路、防護管内の溜水が冬期に凍結した場合、その凍結圧をPEパイプが潰れることによって吸収し、ケーブルが圧壊、変形することを防ぎ、回線障害等を未然に防止いたします。
(参考)凍結故障防止用PEパイプ■プラスチック総合加工メーカー 大東電材
「寒冷地において発生する管路内ケーブルの凍結障害を未然に防止する画期的なPEパイプです。管路内溜水の凍結による膨張圧をPEパイプが受けとることにより、ケーブルの圧壊・変形を防止します。」
●CCPケーブルの心線移動現象:架空用丸型CCPケーブルのLAPシースの製造時の残留ひずみが、直射日光の加熱と夜間の冷却によるヒートサイクルによりLAPシースを伸縮させ、接続端子函内にてLAPシースから心線が突き出す現象
防止策:クロージャ部分でLAPシースが飛び出さないように金具で固定する
〔管路に布設されたケーブルが移動する原因と対策〕
原因:車両通行に起因する振動やケーブルの温度伸縮
対策:ケーブル移動量に見合ったケーブル余長を設ける
原因:ケーブルが移動するクリーピング現象
対策:機械的にケーブル移動を止める
原因:ケーブルのダンシング
対策:ケーブル実長約10mに1回の割合でケーブルにねん回を挿入する
柱際及び接続端子函取付け箇所にスラック(たるみ)を挿入する
(たるみが大きすぎると風等による架空線路の横揺れにより電力線との短絡や地絡事故を起こす危険度が増す)
〔平衡対ケーブルの接続〕
┌手ひねり接続
平衡対ケーブルの接続方法+融着接続
└Uスリットによるコネクタ接続
●手ひねり接続:人間の手によって心線を撚り合わせる方法
・接続心線にハンダ上げを行うと接触抵抗が減少して、接続部分の接触不良がなくなり、長期にわたり安定した接続状態が保たれる
・架空ケーブル接続部でも、手ひねり接続+はんだ上げが必要
(参考)第1編 一般共通事項 第1章 一般事項 第1節 総則 1.1.1 適用「架空ケーブルの心線接続は、ひねり接続後はんだ付けを行い、PEスリーブを用いる。」
●融着接続:心線を溶かして接続する方法
・接続する心線を溶かし一体化するため、接触抵抗がなく、電気的特性が安定している
●Uスリットによるコネクタ接続
Uスリット:接続する心線導体径より小さい幅のバネ性を有する金属体のU字状のスリットに心線を挟み込む構造
・接続作業が容易で長期的に安定した電気的特性が得られる
・Uスリットと心線との接触部にはUスリットのバネ性により、常に一定の圧力が働くため、接触面は密着状態に保たれ、接触面の酸化による接触抵抗の増加を防いでいる
・地下ガス保守区間のケーブル接続では、ガス圧によるクロージャの破損を防止するため、クロージャ内部のガス圧が一定圧力以上になると内部の圧力を外部に逃がす安全弁を備えたクロージャを使用する
安全弁:圧力容器や配管内の圧力が設計装置を超えて上昇するのを防ぐバルブ
・FD配線法に使用されるFDキャビネット(配線盤)は、き線ケーブル及び配線ケーブルの効率的な運用を図るため、き線ケーブルと配線ケーブルの接合点(き線点)に設置され、100対単位のコネクタを介して接続する構造になっている
・アクセス系に用いられるCCP-JFケーブルの接続時には、クロージャ内部にCCP-JFケーブルの内部に充てんされている混和物が漏れないよう施工する
接続端子函:ケーブル相互の接続やケーブルと加入社宅とを結ぶ引込線を接続する部分を収納するもの
・地下区間のPECケーブルのような多対ケーブル接続では、各部をボルト・ねじにより締結するため、鉛管工法に比較して気密性が高いメカニカルクロージャ(スタンダードクロージャ)が用いられている
・地下管路区間のPECケーブルには、密閉性、気密性及び作業性に優れている地下ケーブル用クロージャが多くの接続箇所で導入されている
・地下ケーブル用クロージャには、「常時水没した状態でも接続部内に浸水しない高度な密閉性」と「ガス保守を行う場合の良好な気密性」が要求される
┌き線線路
市内加入者線路(網構成上の用途)┤
└配線線路
●き線線路:最寄りの設備センタ~配線区画の配線
●配線線路:配線区画内の加入者宅までの配線
┌とう道方式区間
┌地下線路方式+管路方式区間
市内加入者線路(線路形態)┤ └直埋設方式区間
└架空線路方式
●架空線路方式:ケーブルを電柱に架渉するもの
・一般にケーブル対数又はケーブル条数が少ない場合に用いられ、通常、最も経済的な方式である
・加入者線路では配線や建設が容易であるなどの理由から、主に配線ケーブル区間に適用されている
●地下線路方式
・PECケーブルなどの多対ケーブルを布設する区間に適用されている
〔平衡対ケーブルの故障探索〕
・CCPケーブルの故障には、地気、ケーブル浸水などによって生ずる混線、絶縁不良などがある。これらの故障時には、絶縁抵抗計などでその状況を判断し、次に携帯試験器などによって故障位置の測定が行われる
・地下ケーブルなどの浸水故障時の浸水位置の測定方法として、測定端から被測定ケーブルにパルスを送り出し、故障点から反射してくるパルスを受信して、浸水位置を表示する浸水障害測定器による方法がある
・メタリックケーブルでは、断線、地気、混線、絶縁不良などが発生し、通信の途絶や雑音などの故障を起こす原因となる
┌切分け探索方法
故障探索┤ ┌線路測定器などで線間の静電容量を測定し断線距離を推定する方法
└遠隔からの測定器による電気的測定法┤
└TDR法
切分け探索方法…現地に赴いてケーブル外被を切開き、その上部(設備センタ側)又は下部(加入者側)のいずれの方面に故障があるかの判別を行う
TDR法…パルス試験器により断線箇所からのパルスの反射波を受信し波形解析する
(参考)TDR法
「TDR法は、1MHz~30GHzまでのきわめて高い周波数領域を測定することができる手法である。TDR法では試料に直流ステップパルスを入射させる。このとき、入射波と試料から戻ってくる反射波の差には試料の誘電率の情報が含まれている。そこで反射波を時間域に対し測定し、入射波と反射波の差をラプラス変換することで複素誘電率を得ることができる。」
〔平衡対ケーブルの心線の撚り合わせ〕
┌対撚り
心線の撚り合せ方法+星カッド撚り
└DMカッド撚り
●対撚り:対を構成する2本の心線を対称に撚り合わせたもの
●星カッド撚り:対を構成する2心線が対角線上に位置するように4本の心線を撚り合わせたもの
・対撚りと比較して、絶縁被覆の材質と厚さが同じであれば静電容量が小さくなるため、減衰量を小さくできる
・同一の減衰量にすれば、材質が同じ絶縁被覆を薄くできるため、対撚りに比較してケーブル外径を小さくできる
・撚り合わされた対又はカッドは、ケーブル化する過程で更に撚り合わされてユニット状に集合される
●DMカッド撚り:対撚りした2対を更に撚り合せる方法
・星カッド撚りと比較してケーブル外径が大きくなる
ケーブル外径の大きさ…星カッド撚り<対撚り<DMカッド撚り
┌S撚り
┌撚りの回転方向┤
ユニットの撚り合わせ方法┤ └Z撚り
└撚りの回転方向をあるピッチで交互に反転させるSZ撚り
●SZ撚:電線の長さ方向に撚りが左撚(Z撚)、右撚(S撚)と交互に繰返される撚り方法
・短いピッチで撚り方向を反転させる撚り方
〔星形カッド構造のケーブル〕
・ケーブル心線のカッドくずれが生ずると、
→回線A(心線1と心線2で構成される回線)の磁束の変化により、回線B(心線3と心線4で構成される回線)に発生する誘導起電力が心線3と心線4とで異なるため、漏話電流が発生する
→心線1と心線3の心線間、心線1と心線4の心線間の静電容量が異なり、心線1からの静電結合により、心線3と心線4に流れる電流は等しくならず、それぞれの電流の差が漏話電流となる。
・一般に、星形カッドでは、「心線1と心線3の心線間隔=心線1と心線4の心線間隔」なので、それぞれの静電容量は等しくなる
→理論的に心線1から静電結合により心線3と心線4に流れる電流は互いに打ち消しあい、静電結合による漏話は発生しない
〔平衡対ケーブルの心線絶縁〕
・絶縁された心線は、対撚りまたはカッド撚りされている
・紙絶縁は吸湿による絶縁低下があるため、外被として非透湿性である鉛又はスタルペスシースを施してケーブル化されている
┌塗装法
・PEF絶縁の製造法┤
└押し出し法
●塗装法:PEに溶剤を加えて加熱し導体に塗布した後、溶剤を除去白化させ高温で気泡を発生させる方法
●押し出し法:PEに発泡剤を加えて調整した混和物を押し出し機に入れて加熱、加圧し、導体上に発泡被覆する方法
●二層絶縁:PEF絶縁の外部をPE絶縁で被覆することにより、PEF絶縁とPE絶縁のそれぞれの特徴を生かしたもの
・難燃性及び機械的特性を高めたもの
・配線ケーブル、とう道などに適用される
とう道に使用されるってのと配線ケーブルに適用されるってのは同じ意味(´・ω・)?●発泡ポリエチレン(PEF):発泡技術を用いてポリエチレン内に気泡を含ませることにより、誘電率を下げた絶縁材料
とう道は火災時の消火活動が困難だから、自動消火設備を付けるとか難燃ケーブルにしろとかあるので、二層絶縁が難燃ケーブルを指しているのなら正解だな。
・被覆厚が同じなら、充実PEより静電容量を小さくできる
→高密度多対ケーブルの心線の絶縁材料として適している
・発泡率を高める(泡の量が増える)ほど比重、誘電率を低くできるが、絶縁被覆としての機械的強度は低下する
●FRPE(難燃ポリエチレン):可燃物であるPEに水酸化金属を混入することにより、燃焼時にハロゲンガス等の有害ガスが発生しないようにした絶縁材料
・PEFと比較して難燃性に優れている
(参考)鉛やハロゲンを含まないTSUKOのエコケーブル
「難燃ポリエチレンFRPE(Flame Retardant Poly Ethylene)を使用したエコケーブルは次のような特徴があります。
・燃焼時に有害なハロゲン系ガスが発生しません。
・埋設時に、有害な鉛の溶出がありません。
・ビニルと同等な難燃性(JIS C 3005 60度傾斜試験)を有しております。」
●PVC(ポリ塩化ビニル)
・PEと比較して誘電率が大きく、絶縁特性も劣る
・難燃性(耐燃性に優れる)
・色別するための表面着色が容易
→ユーザ宅内のケーブル、局内ケーブル等の絶縁材料として使用される
MDFのジャンパ線に使用されている(参考)塩ビ加工,塩化ビニール加工-樹脂加工ドットコム-プラスチック切削,接着,溶接,曲げ-Produced by 三森製作所
と
局内ケーブル等の絶縁材料として用いられている
って同じこと(´・ω・)?
建物内は火災を想定して難燃性ケーブルを使用する。
ジャンパーはそこまで要求されてない。
同じビニルシースではあるが違う。
ん~結局PVCの説明としてはどっちが正しいんかの(´・ω・)?
難燃ケーブルは発電所内等、重要施設で使われることが多い。
MDFとはいっても局舎の場合とテナントビルや一般的なマンションという場合もある。
難燃を使用しなければならない状況ってどんなものが想定されるのか?
それを考えてみたら答えはおのずと推測できると思うが、どうか。
「■ ポリ塩化ビニール (塩ビ) (Polyvinyl Chloride,PVC)
1.特性
(1)透明で、硬質PVCは強靭であるが、可塑剤を加えることにより軟質にすることができる。
(2)加熱すると脱酸性し、黒化する。
(3)ケトン系溶剤などに溶ける酸,アルカリに耐える。
(4)難燃性で誘電率が大きく、高周波溶着ができる。
(5)バイルシュタイン反応をする(銅と熱すると緑色のえん色反応を示す)。
(6)耐候性にすぐれる。
(7)硬質は分子量が小さく、熱安定が悪い。 軟質は分子量の高いものを用いる。」
〔平衡対ケーブルの外被〕
●ポリエチレン(PE)
・炭化水素が主体なため、紫外線等によって機械的、物理的特性が劣化する
→プラスチックケーブルの外被に用いる場合はカーボンブラックが添加されている
・製造時に断面方向及び長さ方向ともに均一性の制御が容易であり、心線間の幾何学的な位置関係を正しく保つことができることから曲げ特性が優れている
・浸水してもすぐには絶縁低下を起こさない
●アルペスシース:アルミニウムテープをケーブル心線束の外側に添わせ、その上にPEを被覆したもの
・可とう性を良くするために、アルミニウムテープにヒダが付けられている
●ラミネートシース(LAP):アルミニウムテープの上に接着層を介してPEを被覆し、アルミニウムテープとPEシースを一体化したもの
・気密性、機械特性ともにスタルペスシースと同程度の特性を持っている
・ガス保守を行う場合や透湿を問題とする場合に用いられる
(参考)電話用ケーブル
「ラミネートシースは、ケーブル心上に片面に特殊な接着性のよい樹脂を接着したアルミテープ(ラミネートテープという)をアルミ面を内側にして縦に包み、その上からポリエチレンを被覆したもので、アルミテープとポリエチレンシースが接着した構造になっています。」
●CCP-JFケーブル:心線絶縁にPEを使用し、外被はラミネートシース構造で、外被損傷やピンホールによる回線故障を防止するために混和物を充填したもの
・CCPケーブルの空隙に防水混和物を充填し、ケーブル内への浸水と水走りを防ぐ
・主に地下配線ケーブルに使われる
●CCP-HSケーブル:ケーブル心線束の外側をステンレスで覆い、その上にPEを被覆したもの
・門歯でケーブル外被などをかじるげっ歯類や鳥類などの生物被害によるケーブル故障対策用
・銃砲による被害が予想される架空区間には、LAP外被のアルミニウムの代わりにステンレスを用いた高強度外被ケーブルが適用される
(参考)19.ケーブルの外装 (PDF形式、313KB)
「ステンレスラミネートシースケーブルは,鳥虫獣害対策用に開発されたステンレスラミネートシースを有するケーブルの総称です。別名HSケーブル(High Strength Sheathケーブル)とも呼び,以下に示す構造および特長を有します。
このシース構造は,ケーブル心上に厚さ約0.1mmのステンレスラミネートテープを縦添え成形し,波付加工(コルゲート)を施し,ポリエチレンを被覆します。
特長としては鼠,キツツキ等の鳥虫獣害に対し極めて有効でしかもステンレステープが高強度でサビも発生しません。又タフレックスがい装に比べて細径,軽量です。」
●PECケーブル
・ガス保守を行うPECケーブルの外被構造は、布設時及びガスの内部圧力などに対する機械的強度の確保や、PE外被からの透湿を防止する目的などから、PEの内側に金属テープを接着したラミネートシース(LAP)が採用されている
(参考)市内外線路用の電線の種類
「従来使用されていた紙絶縁のスタルペスケーブルに代る着色発泡ポリエチレン絶縁ラミネートシースケーブルで、絶縁体外径の細径化による多対化、着色発泡ポリエチレン絶縁・10Pサブユニット構造の採用による建設、保守性の向上および絶縁体のプラスチック化による漏話向上をはかった新しいケーブルです。
PECとは、Colour Coded Foamed Polyethylene Insulated Conductor Cableの略称で、シースにはラミネートシースを用いています。」
●ESケーブル:雷害の多い地域や高圧の電力ケーブルと併設される電磁誘導対策用のケーブル
・外被構造…心線束)波付アルミニウム)ポリエチレン)電磁軟鉄テープ)ポリエチレン
・テンションメンバ…金属を使用せずFRPを使用している
〔メタリック平衡対ケーブルの架空線路及び地下線路〕
┌架空線路設備
線路構造物┤
└地下線路設備
架空線路設備…通信回線を構成するケーブル、これを支持する電柱、支線、つり線などの支持物並びにそれらの付属物
└ケーブル…架空配線ケーブルとして二層絶縁構造を用いたCCPケーブル
┌つり線を電柱に留め、これにケーブルリングなどでケーブルを架渉するもの
架渉の形態┤
└つり線とケーブルが一体となったSSケーブルを用いる方法
(参考)電話用ケーブル
「架設の作業を簡単にするために、プラスチック通信ケーブルにプラスチック被覆のつり下げ用鋼線を添えたケーブルが使われています。プラスチックケーブルは軽いので電柱の間隔を広くでき、既設の電柱に添架することもできます。Self‐supportingケープルの頭文字をとりSSケーブルと称しています。」
地下線路設備…管路、マンホール、ハンドホール、とう道
├設備センタからき線点までの地下き線ケーブル…新たにケーブルを布設する場合はPECケーブル
└とう道部…大きな空間に多条数のケーブルが収容され、火災発生時の延焼被害を抑えるため、PE(ポリエチレン)に水酸化金属を混入した難燃PEを外被に用いたケーブル
〔平衡対ケーブルの構造と特性〕
・集合された心線外部に施されるケーブル外被の機能は、外力から心線を機械的に保護し、心線の電気的特性の劣化を防止すること
・電磁誘導対策として、ケーブル心線の周りに電磁軟鉄テープなどを施したケーブルがある。
(参考)メタル導線間の誘導現象
「 送配電線からの電磁誘導対策として用いられている電磁誘導遮蔽ケーブルは上述した電磁遮蔽の原理を活用したものですか?
その通りです。メタル通信線束を円筒アルミニウムで覆いその上を電磁軟鉄テープ螺旋巻きした外被構造を有する通信ケーブルのことです。」
〔ケーブルの温度変化に対する影響〕
・架空ケーブル及び地下管路ケーブルのうち、特に橋梁添架管路区間等、温度変化の激しい区間では、ケーブルの温度伸縮によりケーブル接続部が破損する
防止策:地下管路ケーブルの接続部に、ケーブルの伸縮を吸収するための伸縮見合い(スラック)を設ける
(参考)技術資料
「屋外に布設されたケーブルがヒートサイクル(自然環境下の温度変化の繰り返し)で生じる伸縮応力を緩和する対策として,ケーブルにスラック(たるみ)やオフセットを取る方法を採用します。」
●凍結現象:寒冷地で、スラブ下越し、引き上げ点等の管路が大気中に露出している箇所で管路内溜水が凍結するときの凍結圧により、管路内部のケーブルを圧壊する現象
・管路内面部から中心部へ進行する
・凍結によって発生するメタリックケーブルの回線故障は、混線、地気
防止策:管路内に、ケーブルと一緒にPEパイプを布設し、凍結圧をPEパイプで吸収する(PEパイプ挿入工法)
(参考)日通電/製品案内/押出製品
凍結故障防止用PEパイプは、ケーブル外被と同品質のポリエチレンを使用し、(1)中空部と(2)シール部からなるパイプ状のもので、ケーブルとともに管路に挿入されます。寒冷地では、外気にさらされている橋粱添架、およびケーブル引上点などの管路、防護管内の溜水が冬期に凍結した場合、その凍結圧をPEパイプが潰れることによって吸収し、ケーブルが圧壊、変形することを防ぎ、回線障害等を未然に防止いたします。
(参考)凍結故障防止用PEパイプ■プラスチック総合加工メーカー 大東電材
「寒冷地において発生する管路内ケーブルの凍結障害を未然に防止する画期的なPEパイプです。管路内溜水の凍結による膨張圧をPEパイプが受けとることにより、ケーブルの圧壊・変形を防止します。」
●CCPケーブルの心線移動現象:架空用丸型CCPケーブルのLAPシースの製造時の残留ひずみが、直射日光の加熱と夜間の冷却によるヒートサイクルによりLAPシースを伸縮させ、接続端子函内にてLAPシースから心線が突き出す現象
防止策:クロージャ部分でLAPシースが飛び出さないように金具で固定する
〔管路に布設されたケーブルが移動する原因と対策〕
原因:車両通行に起因する振動やケーブルの温度伸縮
対策:ケーブル移動量に見合ったケーブル余長を設ける
原因:ケーブルが移動するクリーピング現象
対策:機械的にケーブル移動を止める
原因:ケーブルのダンシング
対策:ケーブル実長約10mに1回の割合でケーブルにねん回を挿入する
(たるみが大きすぎると風等による架空線路の横揺れにより電力線との短絡や地絡事故を起こす危険度が増す)
〔平衡対ケーブルの接続〕
┌手ひねり接続
平衡対ケーブルの接続方法+融着接続
└Uスリットによるコネクタ接続
●手ひねり接続:人間の手によって心線を撚り合わせる方法
・接続心線にハンダ上げを行うと接触抵抗が減少して、接続部分の接触不良がなくなり、長期にわたり安定した接続状態が保たれる
・架空ケーブル接続部でも、手ひねり接続+はんだ上げが必要
(参考)第1編 一般共通事項 第1章 一般事項 第1節 総則 1.1.1 適用「架空ケーブルの心線接続は、ひねり接続後はんだ付けを行い、PEスリーブを用いる。」
●融着接続:心線を溶かして接続する方法
・接続する心線を溶かし一体化するため、接触抵抗がなく、電気的特性が安定している
●Uスリットによるコネクタ接続
Uスリット:接続する心線導体径より小さい幅のバネ性を有する金属体のU字状のスリットに心線を挟み込む構造
・接続作業が容易で長期的に安定した電気的特性が得られる
・Uスリットと心線との接触部にはUスリットのバネ性により、常に一定の圧力が働くため、接触面は密着状態に保たれ、接触面の酸化による接触抵抗の増加を防いでいる
手ひねり(まんま撚るだけ)・ハンダ⇒CCP〔ケーブル接続に使用する接続クロージャ〕
コネクタ⇒PEC・光
スリーブ⇒同軸
融着⇒光
・地下ガス保守区間のケーブル接続では、ガス圧によるクロージャの破損を防止するため、クロージャ内部のガス圧が一定圧力以上になると内部の圧力を外部に逃がす安全弁を備えたクロージャを使用する
安全弁:圧力容器や配管内の圧力が設計装置を超えて上昇するのを防ぐバルブ
・FD配線法に使用されるFDキャビネット(配線盤)は、き線ケーブル及び配線ケーブルの効率的な運用を図るため、き線ケーブルと配線ケーブルの接合点(き線点)に設置され、100対単位のコネクタを介して接続する構造になっている
・アクセス系に用いられるCCP-JFケーブルの接続時には、クロージャ内部にCCP-JFケーブルの内部に充てんされている混和物が漏れないよう施工する
CCPは架空加入者用なので各家庭への引き込みをクロージャーからだすので、ロージャーのなかは空っぽ。・加入者地下配線に用いられるCCP-JFケーブルの外被接続には、接続箇所においてスリーブ内部に混和物が円滑に流入し気泡が残留しないように、専用のスリーブが使用される
そんなもの入れたら引き込み用の接続工事ができないっしょ。
①ひねり接続の場合はPEスリーブが使用される。⇒これは正解・アクセス系で使用する架空メタルケーブル用クロージャの一つである接続端子函は、気密性はなく、ケーブル心線と加入者引込線の接続や撤去作業を容易にするため、開閉が容易な構造になっている
②だけど、「ケーブルの外被接続には」となっているので、この問いと①は関係ない
③「気泡が残留しないように」するためには、注入口と空気抜きがないといけない
④気泡が残留しないように、専用のスリーブを使用する。となる
架空用は地中ほど気密性は問われない。・架空(CCPケーブル配線)区間では、任意の位置で必要な心線を取り出せる接続端子函が用いられている
接続端子函:ケーブル相互の接続やケーブルと加入社宅とを結ぶ引込線を接続する部分を収納するもの
・地下区間のPECケーブルのような多対ケーブル接続では、各部をボルト・ねじにより締結するため、鉛管工法に比較して気密性が高いメカニカルクロージャ(スタンダードクロージャ)が用いられている
・地下管路区間のPECケーブルには、密閉性、気密性及び作業性に優れている地下ケーブル用クロージャが多くの接続箇所で導入されている
・地下ケーブル用クロージャには、「常時水没した状態でも接続部内に浸水しない高度な密閉性」と「ガス保守を行う場合の良好な気密性」が要求される
by 9denki
| 2006-05-11 15:53
| 通信線路